ムコ多糖症の診断
ムコ多糖症に特徴的な症状がみられ、ムコ多糖症が疑われる場合には、X線検査、尿中のムコ多糖の検査、血液や細胞の酵素活性の検査、遺伝子検査などを行います。
X線検査
ムコ多糖症に特徴的な骨・関節の変化を確認するために行われます。
尿中ムコ多糖の検査
ムコ多糖症では、分解されずに体にたまったムコ多糖が尿中に排泄されます。尿の中にムコ多糖の構成成分であるウロン酸がどれくらい排泄されているか、どの種類のムコ多糖が排泄されているかなどを調べます。
排泄されているムコ多糖の種類から、ムコ多糖症のタイプを推測できます。酵素活性検査
ムコ多糖症では、ライソゾームで働く酵素が欠損、またはその働きが弱くなっています。血液や細胞の中の酵素の働きを測定して、欠損、または働きが弱くなっている酵素を特定することで、どのタイプのムコ多糖症であるかを確定診断します。
遺伝子検査
ライソゾームで働く酵素をつくるための遺伝子に変化があるかどうかなどを確認するための検査です。
症状があらわれない「保因者」であるかを確認する場合や、酵素活性のみでは確定診断することができない場合など、必要に応じて行われます。